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■登録日 2024年1月4日  


広がるCCUSの可能性 小規模現場でも使いやすく

▲就業履歴の推移▲安価なカードリーダー▲ロギング機能追加▲キャリアリンク

 建設業振興基金が運営する建設キャリアアップシステム(CCUS)は、技能者の経験と技能レベルを就業履歴として蓄積し、その経験と技能レベルに応じた賃金支払いの実現を目指すもの。さらに登録と利用が進めば、技能者の処遇改善だけでなく、事業者による施工体制や技能者の出退勤管理など、活用シーンが広がる可能性を感じる。ただ、基金の担当者は、「都市部や大手・中堅ゼネコンで登録が進む一方、一戸建て住宅などの小規模現場や地方部への広がりが課題になっている」と言う。CCUSの現状と、基金が2023年夏から23年度末にかけて相次ぎ打ち出している新たなサービスを見る。

 CCUSは、19年4月の運用開始から今年4月で丸5年を迎える。登録事業者数は24万社を超え、都市部の大手・中堅から地方の中小ゼネコンへと登録の裾野が広がりつつある。登録技能者数も130万人に達し、技能者の3人に1人が登録する水準に至った。

 一方で、技能者の就業履歴の蓄積が累積で増え続けているものの、一人当たりの履歴数が伸びていない現状がある。例えば、23年9月単月の就業履歴数(467万件)を全登録技能者数(128万人)で単純に割り算すると、一人当たりの月の履歴数は4件弱にとどまる=グラフ参照。

 基金が掲げる就業履歴の各年度の蓄積目標は、22年度が3800万件、23年度が6000万件。対する実績は22年度が4067万件、23年度は9月末時点で2590万件となっている。23年度は進捗が前年度より厳しい状況にあるが、タッチ数が例年、年度末にかけて伸びる傾向もあり、基金の担当者は達成を見通す。

 ただ、24年度は、23年度の目標をさらに3割上回る7800万件を想定。目標達成へは、小規模現場での利用を促し、登録者と就業履歴の蓄積を増やす取り組みが重要になる。

 そこで基金が始めた新たなサービスが「安価なカードリーダー」「カードリーダーのロギング機能追加」「キャリアリンクかんたんスタートキャンペーン」の三つ。いずれも小規模現場に携わる元請け業者の負担軽減につながる有益なサービスだといい、基金の担当者は、目標達成への〝3本の矢〟と期待をかける。

<カードリーダーをより安く>

 安価なカードリーダーの対象製品は、ソニーの「PaSoRi(パソリ)」のうち、最新型番となる「RC―S300/S」「RC―S300/S1」「RC―S300」の3タイプ。型番は異なるが性能は同じ。RC―S300は個人向けに市販されている。他の二つの型番は業務用。価格は約3500円(税込み・送料別)。ショッピングサイトなどで購入できる。これまで1万~3万円の価格帯のカードリーダーしか使えなかったが、建レコアプリをバージョンアップし、より安価なカードリーダーを使えるようにした。

<ロギング機能でPC設置不要に>

 一部のカードリーダーに、一時的に就業履歴を保管できるロギング機能を追加した。このカードリーダーがあれば、現場にパソコンを設置しなくても就業履歴の蓄積が可能になる。現場事務所を設置できないような、小規模現場での導入が期待される。

 対応するカードリーダーは、CCUS認定の「Dragon BLE」と「BNR01」の2機種。うち「Dragon BLE」はiOS版とWindows版をリリース済み。「BNR01」は、23年末にWindows版をリリース。今年3月にはⅰOS版をリリースする予定だ。本体価格はいずれも約3万円。アマゾン、ヤフー、楽天の大手インターネット通販サイトで入手できる。

<電話で就業履歴を蓄積>

 電話発信で入場登録できるCCUS認定システム「キャリアリンク」(簡易版)は、基金とコムテックス(富山県)が連携し取り組む新サービス。プラン名は「CCUSかんたんスタートキャンペーン」。小規模現場を請け負っている元請け業者向けのサービスで、従来のプランと比べ費用が格安だ。申込期限は26年3月末。

 初期費用と技能者のカードタッチ数への出面課金を基金が全額負担することで、元請け業者側で必要となる費用は主に基本料金(1セット当たりの年額1万5000円、最大5セット)のみ。スタンダードプランと比べて、費用を10分の1程度に抑えることができる。

 キャリアリンクは、CCUS認定システムの中で唯一「電話発信」で就業履歴の蓄積が可能。申し込みは、ウェブサイト(https://www.ctx.co.jp/careerlink/campaign)から。


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